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DXが成功するクラウド利用マニュアルの作り方

DXが成功するクラウド利用マニュアルの作り方

ITツールを導入するのがDXではない

ここ数年のDX(デジタルトランスフォーメーション)の波により、都心の大企業だけでなく、中小企業や地方企業でも急速にIT化が進められました。その背景には、コロナ禍におけるリモートワークの促進やスマートフォンの普及、企業向けの各種クラウドサービスの充実などがあります。

一方で、総務省がとりまとめている最新の情報通信白書によると、それでもなお、日本の企業のデジタル化の実施状況は、主要先進国から遅れをとっていることがわかります。

さらにこちらのグラフでは、諸外国では顧客体験を向上させたり、既存製品・サービスへの付加価値を高めるために積極的にITを活用していることがわかります。日本ではグループウェアなどの情報共有ツールや、オンライン通話、チャットなどのツールを導入することがDXだといわれているのに対して、大きな違いがあります。

顧客体験の向上、付加価値の向上と聞いてわたしがぱっと思いつくのは、マクドナルドの購入体験がここ数年でがらりと変化したことです。以前はカウンターでスタッフに注文していましたが、今はスマホアプリから店舗を指定して商品を注文して、電子マネーで決済するのが当たり前になりました。店に到着すると同時に商品を受取ることができます。アプリの使いやすさやオペレーションの簡潔さなども含め、ハンバーガーチェーンではマクドナルドが群を抜いて良い顧客体験を提供していると感じます。これはまさにITを使って顧客体験を向上させた例といえますし、これによって利便性の良さという付加価値を生み出すことに成功しています。こういうところで、国内の企業と諸外国の企業の、DXに対する姿勢の違いが浮き彫りになっている気がします。DXとはデジタル・トランスフォーメーションという名前のとおり、IT技術を使って、顧客により多くの価値を提供できるようにビジネスを変革させることです。ツールを導入することがDXではありません。ツールを導入して業務プロセスを効率化するだけでは、本当の意味での生産性の向上にはつながりません。

さらにこちらは、デジタル化を推進するうえでの課題をまとめたものです。

このグラフから解釈すると、日本人は「明確な目的もなくツールを導入したが、リテラシーが不足していて使いこなせないのが課題」ということになり、もはや何がやりたいのか意味がわからない状況になっています。

日本人はITリテラシーが低いのか

DXでビジネスを改革したいけど、うちはITのリテラシーが低くて無理だという声はよく聞きます。でもこれだけスマートフォンが普及しているのに、ITが使えないというのは本当なのでしょうか。スマートフォンは確かに、パソコンと比べて操作が簡略化されていて、初心者でも使いやすくなっています。でもそれなら、スマートフォンを使うのと同じくらい操作を簡略化すればいいのではないでしょうか。わたしは日本人はITが苦手なのではなくて、英語が苦手なのだと思っています。書かれてあることの意味がわからないから難しく感じるのです。10年前まではパケットとかモバイルといった言葉はITのエンジニアしか使いませんでしたが、今はでは中学生でも知っています。英語話者ではないのでどうしてもその障壁はありますが、必要だからスマホは使えるし、目的さえあれば動画の編集ソフトだってYouTuberはみんな使いこなしています。ですが業務と関係ないビジネスツールをそこまでして習得して覚えようというモチベーションはなかなか働きません。ならば、覚えないといけない操作を簡単にして、言葉をわかりやすくすればいいのです。

かつては、企業で使うシステムといえばオーダーメイドが主流でした。システム開発を請け負う会社に委託して、専用のシステムを作ってもらうのです。そういったシステムには、余計な機能はひとつもありません。発注した会社に必要とされる機能だけが搭載されています。余計な機能を作ると無駄に開発費がかかることになるので、当然ですよね。そしてマニュアルも、システム開発会社がその顧客のためだけに制作して納品していました。だからマニュアルにも顧客にとって必要のない説明などは書かれていませんでした。しかし今は、オーダーメイドではなく、必要なクラウドサービスを組み合わせて使うのが一般的です。各ベンダーが提供しているクラウドサービスにはそれぞれ100個の機能がありますが、使うのはそれらのうち3つだけです。顧客はそれぞれ別々の3つの機能を使うので、100個の機能が必要なのです。だから使う側にとっては、聞いたことのないカタカナで書かれてある余計な機能をいくつも見せられることになり、難しい、使えないと感じてしまいます。

導入することが目的ではなく、活用することを目的に

導入したツールが使いこなせなかったり、組織内に定着しなかったりというケースは多く見られます。これらを解決するために、利用者へのトレーニングや、企業内におけるサポート体制の強化など、ツール面だけでなく、使う人にフォーカスを当てた取り組みが注目されています。こういった取り組みのことをデジタルアダプションと呼びます。利用を促進するためのマニュアルの整備も、デジタルアダプションのひとつといえます。ただマニュアルを用意するのではなくて、マニュアルを読めば誰でもできるところまで、システムの運用を簡略化、効率化するのです。これこそが、DXの取り組みにマニュアルが必要な理由と考えています。

お役立ち資料がダウンロードできます

この記事の内容をPDFにまとめた資料をダウンロードすることができます。利用マニュアル作成の具体例や、ここでは紹介しきれなかった以下の内容についても盛り込まれています。この機会にぜひご利用ください。

  • 導入したクラウドサービスが使われない理由
  • DXの成功に不可欠なデジタルアダプションとは?
  • デジタルアダプションの取り組み
  • クラウド利用マニュアル作成の具体例